封建時代、播州姫路の白鷺城天守閣には、伝説の獅子頭とその不思議な力で生きる天守夫人・ 富姫たちが住んでいた。ある晩秋、富姫は城主の騒々しい鷹狩を中止させるために嵐を呼ぼうと、 越後の国の夜叉が池まで出かけていた。突然の豪雨に流される人間たちを見て、 はしゃぎ楽しむ彼女のもとへ、富姫の妹分で猪苗代亀の城の主・亀姫が、 赤面に大山伏の扮装の朱の盤坊、舌が3尺もある舌長姥等を従えてやって来る。 手土産に白鷺城主の兄・武田衛門之助の首を渡す。そこで富姫は返礼の品に、 城主秘蔵の白鷹を捕らえてこれを差し出す。 その晩、100年の間、誰も近寄ったことのない天守に凛々しい鷹匠・図書之助が息を殺して階段を 上がってくる。彼は、鷹を逃した科で、城主から切腹の代わりに、 恐ろしく誰も行こうとしない天守へ、鷹を探しに行くよう命じられた事を告げる。 富姫は、彼女の姿を見ても臆せず涼やかな態度を保った図書之助の清廉さに心動かされ、 二度と来てはならないと伝えて彼を生きて返すのだが・・・。